VTuberが広がる世界

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ネットリテラシーの欠如が引き起こした「炎上」

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VTuber「万楽えね」さんがPANORA(VRVTuberメディア)主催の「VTuberおしゃべりフェス in 超会議」に関して言及したツイートが物議を呼んだ。今回の事件を追っていくと、ネットリテラシーの欠如に原因があるように思える。この事件を通してネットリテラシーの重要性を考えたい。

 

 こんにちは。バーチャルYouTuber追っかけおじさんのTnOkinaです。

万楽えねさんに端を発する今回の事件。関係者へ飛び火し、物議を醸しましたが、現在は当人とPANORAが謝罪したことで、収束に向かいつつあります。

今回の件は、よくあるネットリテラシーの欠如から来たものであると考えられます。実際に万楽えねさんのツイートがなければ「真相は闇に葬られる」という形ではありますが、誰も傷つかず終わる話だったのです。

以下敬称略

件のVTuberと企業

万楽えね

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2018年2月14日より活動を開始したバーチャルYoutuber(VTuber)の一人。 
デビューするや、ゲーム実況や雑談、R-18音声配信、youtube以外の動画サイト進出など、広範に展開する活発さを見せている。 二次創作系や過激な言動などでコラボが困難なVTuberのコミュニティ「BANs」の創設メンバーでもある。

その半生は自費出版した自伝にまとめられており、親からの虐待、いじめ、自殺未遂、心身症、高校留年、漫画家としての挫折などを経験してきたという。

邪推系

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2018年11月17日よりバーチャルYouTuberとして活動を開始した。

VTuberについて自分の意見を語る、いわゆる物申す系VTuberである。

物申す系の宿命としてアンチが多く、3月21日にTwitterのアカウントが凍結されている。

PANORA

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「日本にVRを広める」をミッションに2014.11.1にスタートした〝日本初〟VRニュースサイト。AR/VR/MR、バーチャルYouTuber、ガジェット情報などやわらかめのネタから硬派なものまで、幅広く配信している。

今回の事件の詳細

まず、PANORA主催の「Vtuberおしゃべりフェス in 超会議」の参加者の一次発表が公開された。おしゃべりフェスとは、ニコニコ超会議の会場内の1ブースで、VTuberとディスプレイ越しに対面し、1分間会話ができるという企画。

この時点では炎上などするはずのない発表でしかないのだが、これに火をつけたのが万楽の以下のツイート(現在はツイ消しされているため魚拓)である。

megalodon.jp

実はおしゃべりフェスに司等のアンチ活動で数字を稼いでる邪推さんが当選していたので、ほかの参加者に迷惑がかかると思いPANORAの社長さんに電話したら5分で取りやめてくれました。理解がある運営さんで本当に助かりました。

参加者一覧を事前に知っていたこと、自分が裏から手を回して邪推系の出演をやめさせた旨がツイートされた。

これを受けて、万楽に賛同する意見もあったが、大半は「表沙汰にするような情報ではない。なんで報告したんだ。」という意見が占め、ツイ消しするに至った。

しかし、万楽よりヘイトが集まったのがPANORAである。ツイートの内容から、万楽の提言によって即座に邪推の出演を見送ったことで、「仮にもニュースメディアであるのに一個人の意見に同調した」「そもそも邪推が当選するなんて、素行調査も満足に行っていない」といった批判が起きた。

一方の邪推だが、当人は出演者発表を見て落選したと思っていたところ、視聴者からの報告で万楽のツイートを知る。普段の行いからか「出演取り消しは仕方ない」という意見が大半だが、同情する声もある。

事態が大きくなったことで万楽が謝罪ツイートを公開した。

 しかし、病気を言い訳に使っているかのように言われたり、邪推に直接謝罪せよと詰め寄られた結果、精神がおかしくなったとして「おしゃべりフェス」への参加を辞退した。また、邪推系のYouTubeチャンネルのコミュニティ書き込みで邪推に謝罪している。

PANORAも対応を迫られ、一連の騒動に対する回答を発表した。

 出演を見送った経緯は次のように説明している。

  • なりすましが発生し、本人確認と当選確認に不手際が生じた。
  • 入力してもらったメールアドレスに不備があり、Twitter凍結などが重なったケースでは連絡手段がなくなった。
  • 超会議へ掲載する出演者リストの期限のため、本人確認は保留し、出演者を掲載した。
  • 一部応募者に関する他のユーザー/応募者からの意見、要望をもらっていた。出展見送り濃厚となっていた応募者について、連絡が取れないという理由と意見要望の公平性を精査せずに影響を受け、見送る判断を下してしまった。
  • 当選者が出演者リストを入手していた理由は、3月24日に当選者全員に当選メールを送信。その際にユーザーマニュアルを添付しており、各出演者の一覧も記載していた。
  • 主立った理由は異なるものの、出展見送りの情報が露出してしまった。また、勝手に申し込まれたという応募者に関しては、出展取りやめの措置を取った。
  • 一部応募者については、公開されていたメールアドレスにて本人確認を行い、出展を希望されたため、日程と時間帯を調整する。
  • 今回の騒動の根本的な原因は、弊社の不備/不手際によるものであり、結果として様々なトラブルに派生させてしまった。

邪推も自分の気持ちを動画にしている。

www.youtube.com

現在の批判の対象はほぼPANORAに向かっている。

3月30日追記

邪推系がまた動画を投稿。上記動画の公開のあとPANORAから連絡があり、「おしゃべりフェス」に参加することになったとのこと。

www.youtube.com

ネットリテラシーとは

ネットリテラシーとはインターネットリテラシーの略語で、「インターネットの常識を持ち、ネット上で得た情報を正しく理解・取捨選択し、活用する事が出来る能力」。そして、これには「ネット上のトラブルを回避する能力」も求められる。

似た言葉にネットマナーがあるが、私は上記のインターネットの常識のうちに入ると思うので、この記事では一括りにする。

ネット上でのトラブルには様々なものがある。

例としては、

  • 知らないうちにコンピュータウィルスに感染していた
  • 虚偽の情報を信じてしまう
  • プライバシー侵害をしていた
  • 他者を誹謗中傷した
  • 公開してはいけない情報を公開してしまう

などである。

欠如している人の例として分かりやすいのは所謂バカッターと言われる人たちだろうか。インターネットは便利な半面、使い方を誤ると大きな損益をもたらす危険があることを理解したいところだ。

双方のネットリテラシーの欠如

件のVTuber二人はネットリテラシーが欠如していたと言うほかない。

邪推に関しては言うまでもないだろう。日ごろからネットで知り得た情報を使い、ハラスメント行為を行うなど、自らトラブルを助長していた。

万楽は義勇からなのか、素人目にもネット上に公開してはいけないと分かる情報を、声高らかに公開した。この件だけ考えればPANORAも被害者である。その後の対応についても適切ではない。どんな理由であれ謝罪側が自己を正当化していると取られれば反感を買う。

まとめ

  • おしゃべりフェス in 超会議の一次出演者が掲載された
  • それに関する万楽えねのツイートが物議呼び、関係者のPANORAを巻き込んで炎上
  • 現在は万楽、PANORAが謝罪し、収束へ向かいつつあるが、万楽が社長を通じて出展を見送らせたことなど、説明されていない部分には批判が残っている
  • そもそもの発端は、公開するべきではない情報を公開した万楽のネットリテラシーの欠如であるが、それを冗長したのは他ならぬ邪推の普段の活動である

インターネットを使わない人の方が珍しくなった世の中だからこそ、ネット上のトラブルは避けたいものです。自分に降りかかる危険を回避するためにも最低限のリテラシーを身に着けることが重要ですね。