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【祝MZMメジャーデビュー】MonsterZ MATEの軌跡まとめ

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男性2人組ユニット「MonsterZ MATE(モンスターズメイト)」が、3月9日(土)にプレミアム公開した動画で、音楽レーベル「Virgin Music(ヴァージンミュージック)」からメジャーデビューすることを発表しました。

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今回はMZMの軌跡をたどり、彼らの魅力に迫ります。

 

 MonsterZ MATE(モンスターズメイト)とは

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【狼男と吸血鬼によるちょっぴりヘンテコな共同生活?!】


バンドでボーカルを担当している狼男の「アンジョー」と、ラッパーで吸血鬼の「コーサカ」のふたりが、それぞれミュージシャンとして成功する日を夢見つつ、人間社会のことを学びながら、御茶ノ水あたりの2LDKルームシェア
バイトに明け暮れながら、アニメや漫画への愛を語ったり、気になるゲームで遊んでみたり、毎日ゆるっと生活していた。

ところがある日、ふとしたきっかけで、別々に音楽活動していたふたりが、「MonsterZ MATE(モンスターズメイト)」というユニットを結成して、オリジナル楽曲を制作していくことに…!

過去歌い手として活躍していた吸血鬼ラッパー・ユルミラー=ヴァン=コーサカと、コーサカ同様に歌い手として活動していた狼男ヴォーカリスト・アンジョーダイスケによる音楽ユニット。公式略称はMZM。

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普段のトーク動画では男子中高生~大学生なら共感できるエロゲトークや下ネタを交えながら展開していき、時々ゲーム実況も行っている。中の人のトークを知るものなら既に察しているかもしれないが内容はまさに残念なイケメンを地で行く内容となっているため、「どうせ女性向けだろ」と思って見に行ったらバリバリの男性向け下ネタ(エロゲ)トークが展開されていたというパターンが多い。

しかし、元々歌い手として活躍していた両者とバルス株式会社全面制作による高品質のMusic Videoは見ごたえがあり、ある視聴者の言を借りるなら「これだけすごいのにまだ伸びしろがあるのが恐ろしい」と言わしめる映像技術と音楽の質の高さが普段とは違う、イケメンの良さを引き立てている。楽曲は基本的に外部作家と高坂はしやんが共同で制作している。

 そんな魅力的な要素があるにもかかわらず、元から男性バーチャルYouTuberであることに加え、「男性二人組=女性向け」という誤解から自分たちはもちろん、同業者ですら「なんでバズらないの?」と不思議がられるほど伸び悩んでいた。しかし、歌衣メイカ主催の企画『V紅白歌合戦』にて披露した新規Music Videoと茶番、両方を披露した結果、一気にチャンネル登録者数が1万人を超えてようやくブレイクの兆しを見せ始め、現在は2万6千人を突破している。

彼らの軌跡

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2018年5月5日 YouTube活動開始。記念すべき初動画は、彼らがルームシェアする物件の内見というていでMZMの動画の雰囲気を紹介している。トラッキング技術の高さが一部で話題になる。

6月22日 良いスタジオを借りて、初の白バック動画が公開される。ジェスチャーゲームの動画は、3Dモデルが人間の動きについていけなくなりがちです。しかし、MZMは光学式モーションキャプチャの使えるスタジオで撮影を行ったようで、人の動きにしっかりと追従したクオリティの高さが一部で話題になる。

7月1日 MZMの音楽プロジェクト第一弾として公開されたコーサカによる「ペトリコール」のミュージックビデオ投稿。

7月2日 個人Twitterアカウント開設。原因はアンジョーがエロネタアカウントでエロネタをつぶやこうとして、公式アカウントに誤爆してしまったことである。

 7月27日 U.S.A.じゃないゲーム。ここまで独自路線を走り続けてきたMZMだが、ここで「U.S.A.ゲーム」を題材にした動画を投稿。流行り物をやると動画の伸びが違うことが分かってしまい、心が折れかける。

 

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7月28日 MZMとしての初のオリジナル楽曲「Live your life!!」投稿。リアル世界にMZMがARで出演するミュージックビデオが一部で話題になる。

8月17日 docomoの協賛を得て、世界初の5G回線を使ったライブをタワーレコードで開催。XR業界においてリアルに寄り添ったライブが一部で話題になる。また、この時から大人たちの連絡が露骨に増えたとのこと。

8月31日 MZMオリジナル曲第2弾「トロピカ☆ナツオーレ~俺らの恋した真夏のVenus~」投稿。

9月17日 初のコラボ動画に「皆森ひいろ」を召喚。ENTUM所属のヒーロー見習いVTuberの皆森ひいろは本当にヒーローなのかを試す。ヒーローなら激辛に苦しんでいる人に気づくだろうと考え、何で苦しんでいるか当てられるまで「ペヤング激辛MAX END」を食べ続けるという謎動画。

 9月下旬 MZMを見てる人々から、「こんなに面白い奴らなのになぜバズらないのか不思議だ」と一部で話題になる。この頃、後にコラボ時の恒例企画となっていく「どっちが持ってるか王選手権」が生まれる。

また、MZMのオリジナル曲第3弾となる「星天のコンチェルト」が投稿される。

 

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10月12日 upd8参加。人気VTuberケリンと同日での参加だったため一部で話題になる。

10月31日 MZMオリジナル曲第4弾「MonsterZ PARADE」を投稿。間奏でのセリフなどにゲストを打診したところ、打診した全員が引き受けてくれたため、ゲストの面子や多さから一部で話題になる。

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11月10日、11日 AGF(アニメイトガールズフェスティバル)出演。一部で話題になる。

11月23日 コーサカソロ楽曲第2弾「love letter.」を投稿。

12月3日 同じバルス所属の「銀河アリス」とコラボ。飛びぬけた再生数をはじき出すアホほど面白い動画となった。

12月18日 MZMオリジナル曲第5弾となるクリスマスソング「花咲ク未来ニ」投稿。

ちなみに年表のコーサカ最推しとは2018年いっぱいで活動を終了した「AyaMina Games」のことである。

AyaMina Games - YouTube

そして、「面白い、面白い」といわれながらチャンネル登録者数は1万人を越えず「なぜバズらないのか」といわれ続けた二人に転機が訪れる。

12月29日 歌衣メイカ主催の企画『V紅白歌合戦』に出演。新規Music Videoと茶番を披露した結果、一気にチャンネル登録者数が1万人を超えてようやくブレイクの兆しを見せ始めた。

 

2019年に入ってからも独自路線は崩さず、コラボや楽曲発表を続けている。

1月23日~27日、2月7日~9日 朝ノ瑠璃、虹乃まほろ、天開司コラボ

1月30日 コーサカソロ楽曲第3弾「daydream」

2月11日~12日 ひま食堂コラボ

2月26日~3月2日 かしこまり、パンディコラボ

メジャーデビュー

発表前日となる3月8日公式Twitterアカウントより以下のツイートが投稿される。

 そして、プレミアム公開された動画がこちら。

昨年のタワーレコードでのライブをきっかけにスカウトされており、2019年の正月に「メジャーレーベル声かけてくれないかな」との内容の動画を投稿予定で、収録後にメジャーデビューの話が決まり、話が出来すぎていると視聴者に突っ込まれると思っていたらしい。

MZMの魅力

MZMの魅力は、この界隈で自らの面白いと思うものを曲げずに突き進んでいるところでしょう。流行り物に乗らず、独自路線の動画を投稿してくれる彼らは、「どのVTuberもこれやってて飽きたな」といった人にとって新鮮なものとなります。また、MZMはVTuberも人間だということを前に出していくスタンス、女性との現場収録といった一種のVTuberタブーに切り込み、新しい世界を開拓していく行動力も備えています。

閉じたコンテンツといわれるVTuber界において、彼らのような新しい考えを持ったVTuberが増えることで界隈が広がりを見せていくかもしれませんね。