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魔王マグロナさんが3Dお披露目配信。バ美肉の可能性を考える

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2019年3月3日、魔王マグロナさんがVTuber専用配信プラットホーム「REALITY」と自身のYouTubeチャンネルにて3Dお披露目配信を行いました。視聴者たちの反応は上々のようで、「かわいい」「えっちだった」「マジで女の子してる」など好意的な感想が並んでいます。マグロナさんはいわゆる「バ美肉」と呼ばれるバーチャル美少女の体を受肉した男性です。

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今回は男性が上記のような感想を人々にもたらす「バ美肉」の可能性について考えます。

 

こんにちは。バーチャルYouTuber追っかけおじさんのTnOkinaです。

大成功といっていい配信を行った魔王マグロナさんに絡めまして、「バ美肉」の解説を行いたいと思います。

魔王マグロナとは

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ukyo_rst/魔王マグロナ🐟🍆🦊♎🥕 (@ukyo_rst) | Twitter

自称、バーチャルお絵かきセルフ受肉ボイスチェンジ魔王おじさんYouTuber。

おじさんが自分で絵をかいて自分で動かしたLive2Dの体に受肉して、さらに自分でボイスチェンジャーを使って声帯を弄って、自分で声を当てた地獄のようなコンテンツとのことである。

一人称は「余」。

いわゆるボイチェン勢だが、元の声質がボイチェンと相性が良かったらしく、かなり自然な声に聞こえる。それに加えて「かわいかろ~?」を始めとする自身のかわいいアピールや、ゲーム実況中に上手くいけば得意げになり、窮地になれは泣き言を発し始めるふにゃふにゃした言動、ボイチェンでかわいさに昇華されたおじさんの咳(通称おせき)などの要素を持っている。

上記の要素の結果、当人が若干引くほどのガチ恋勢やおじさんのかわいさに嫉妬する女子勢を生み出しており、まさに地獄の様相を呈している。

Twitterを見ればわかる通り、本人が隠していないので明記するが、魂の正体はイラストレーターのukyo_rst

「ukyo_rst」のプロフィール - pixiv

元々配信者としてゲーム実況やお絵かき配信等を数年続けてきており、マグロナになった後でもその頃の芸風は変わっていない。

バ美肉とは

バーチャル美少女受肉」あるいは「バーチャル美少女セルフ受肉」の略である。バーチャル美少女として『受肉』することを指す。要するにネカマのことである。

とあるニコニコ生放送のタイトル「バーチャル美少女受肉おじさん女子会ワンナイト人狼」の略称が、当人たちの意思に反して形を変えて流布してしまったため、今日に至るまであまり確固たる定義はない。

基本的に「美少女の3DCGモデルやイラストをアバターとして、VRChatなどのバーチャル空間に顕現したり、Live2DやFacerigなどの技術を用いてバーチャルYouTuberとして活動する」という意味で使われていることが多い。「美少女」ではなく「美少年」などでも成り立つ。

別に、カニバリズム的な意味やセクシャルな意味は持たない。(なぜ、キリスト教においてイエスの誕生を意味する「受肉」が使われるようななったかは不明)

バーチャルYouTuberやVRChatが人気を集めた2018年に「バーチャルYouTuberになるため」「VRChatに参加するため」といった理由でバーチャル美少女として顕現する人々が増えた。

タイプ別バ美肉紹介

ボイスチェンジャータイプ

兎鞠まり

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マグロナ氏と同様のボイスチェンジャーを使った「バ美肉」である。ボイチェンと相性が良い声質(適合者)だととても自然な声に聞こえる。

両生類タイプ

両声類とは、男性にも関わらず、女性のような声質で話したり、歌ったりできる人のことを指す。男声と女声を別人格として登場させるといった使い方もできる。

大別すると2つのアプローチ方法があり、それぞれメリットとデメリットがある。

一つが「裏声アプローチ」。比較的簡単に高い声を出すことが出来るが、声に若干の違和感を残すことが多い。(高い声という結果が出やすいため多くの両声類がこちらのアプローチ方法である)

もう一つが「地声アプローチ」。高めの女声を出すのには向かないが、違和感のない女声を出すことが出来る。(練習の成果が出にくいため、モチベーションが続かず断念する人が多いといわれる)

ふぇありす(裏声アプローチ)

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パカエル(地声アプローチ)

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地声タイプ

地声で「バ美肉」しているタイプである。

ねこます

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「バ身肉」という言葉が出てくる前から、この姿+地声で活動していたバーチャルYouTuberであり、バーチャル美少女おじさんの先駆けともいえる存在である。

バ身肉の可能性

バ美肉」発祥の配信を行ったのはイラストレータukyo_rst(マグロナ)さんと親しい絵師たちであり、マグロナさんは当初自分の絵を動かしてみたい、と遊びのような感覚だったようです。しかし、セルフ受肉をしてみて感じた新しいファンサービスの形があったと語っています。

作家が広報をする上でSNSは欠かせない時代であるとし、多くの場合は新たな作品をアップロードし続けることがメインの活動になるはず。しかしそこには大きな壁が存在し、作品を見てもらうためにSNS活動を頑張り、頑張るために作品を掲載する・・・これが報われにくいループになっている。例として、何万件とリツイートされた単発作品を出せたとしても、リプライツリーにぶら下げた宣伝が同じく評価されている例は、残念ながらあまり見られないことを指摘。

これは、流れてきた作品を気に入った人がその作家を好きになるとは限らないことを意味する。他にやりようがないと思いつつも、作家を好きになってもらうことが理想で、SNSではスマートにいかないと感じていた。

しかし、自身の描いたキャラクターを受肉したことで、それ自体が作家でもあり作品でもある存在になれる。これにより、キャラを好きになってもらえば、新たな創作物はそのキャラが生み出したものとして認識され、「作品を見た人が作家を知る」ことと「作家を知った人が作品を見る」こととが同時に起こるので、ファンに対する伝達はとても効率の良いものとなる。

さらに、作家とファンの距離が近くなったといい、日常的な挨拶だけでも大きく反応を得られるようになり、作品を気に入ってくれるファンに対し、作品以外のアクションを作家から行える気軽さの獲得にもつながった。

まとめ

  • 魔王マグロナさんが3Dお披露目配信を行い、好評を得た
  • バ美肉」は『バーチャル美少女受肉』の略であり、要はネカマである
  • バ美肉」にも様々なタイプが存在する(ボイチェン、両声類、地声)
  • バ美肉」したことでクリエイターとファンとの距離を近くし、SNS活動の効率と気軽さが手に入る可能性がある

私は普段「バ美肉」YouTuberさんを見ていないのですが、これも勉強と思って書き始めたらえらい時間が掛かってしまいました。

そんな私でも今回のマグロナさんのお披露目配信は「かわいいが過ぎる」と感じれるものでした。

今日はよく眠れそうです。

ではまた。